[別館]球面倶楽部零八式markIISR

東大入試数学中心。解説なので解答としては不十分。出題年度で並ぶようにしている。大人の解法やうまい解法は極めて主観的に決めている。

1970年(昭和45年)東京大学-数学(理科)[2]

2024.02.24記

[2] x 軸上原点から出発し,貨幣を投げて表がでたら右へ1だけ進み,裏がでたら左へ 1 だけ進むことにする.

(1) これを4回くりかえしたとき x=0\pm1\pm2\pm3\pm4 の各点にいる確率を求めよ.

(2) 一般にこれを n 回くりかえしたとき x=n-2 にいる確率と x=n-4 にいる確率とを求めよ.

2024.02.24記

[解答]
(1) 4回投げたときに表と裏の出る回数の差は偶数であるから,x=\pm1\pm3 にいる確率は 0 である.また,パスカルの三角形の4段目が 1,4,6,4,1 となることから,
x=-4-2024 の各点にいる確率は順番に
\dfrac{1}{16},\dfrac{4}{16},\dfrac{6}{16},\dfrac{4}{16},\dfrac{1}{16}
である.

(2) (1) と同様にして
x=n-2 にいる確率は \dfrac{{}_n\mbox{C}_1}{2^n}=\dfrac{n}{2^n}
x=n-4 にいる確率は \dfrac{{}_n\mbox{C}_2}{2^n}=\dfrac{n(n-1)}{2^{n+1}}
である.