2020.10.12記
操作:コインを投げ,表が出れば点 を反時計回りに隣接する頂点に移動させ,裏が出れば点 を時計回りに隣接する頂点に移動させる.
例えば,点 が点 にある状態で,投げたコインの表が出れば点 に移動させ,裏が出れば点 に移動させる.
以下の事象を考える.
事象S:操作を10回行った後に点 が点 にある.
事象T:1回目から10回目の操作によって,点 は少なくとも1回,点 に移動する.
(1) 事象Sが起こる確率を求めよ.
(2) 事象Sと事象Tがともに起こる確率を求めよ.
2019.05.26記
カタラン数を利用して解くこともできるが,かえって面倒な方法しか思いつかなかったので素直に数えあげる.
ちなみに (1) はを で割った余りの の係数を1024で割ったものと考えても良い.簡単に求まる訳ではないけど.
(1) 表が1,5,9回でる確率だから
となる.
(2) 表が1,9回のときは一周するので必ず事象Tが起こる.これらは合計20通り.
表が5回のときについて考える.初めて に到達するのは3,5,7回目のいずれかである.
(i) 3回目で初めて到達するとき,最初の3回は
裏裏裏{表表表表表裏裏}
だから 通り
(ii) 5回目で初めて到達するとき,最初の5回は
表表表表表裏裏裏裏裏,
{表裏裏}裏裏{表表表表裏}
だから 通り
(iii) 7回目で初めて到達するとき,最初の7回は
表{表裏裏裏}裏裏表表表,
裏表{表裏裏}裏裏表表表,
裏裏表{表裏}裏裏表表表
だから 通り
よって表が5回のときに に到達する場合の数は46通り.
以上から全部で66通りとなるので求める確率は
となる.
2019.06.02記
の計算は
パスカルの三角形を書いて
1,10,45,120,210,252,210,120,45,10,1
から、を求めて計算するのも良い。
2019.06.23記
(iii) 7回目で初めて到達するとき、最初の7回は
{表裏裏}{表裏}裏裏表表表,
{表表裏}裏裏裏裏表表表
だから通り
とした方が簡単か.
いずれにせよ,時計まわりに始めて に到達するとき,直前2回は「裏裏」でないといけないことがポイント.