[6] 3人で‘ジャンケン’をして勝者をきめることにする.たとえば,1人が‘紙’を出し,他の2人が‘石’を出せば,ただ1回でちょうど1人の勝者がきまることになる.3人で‘ジャンケン’をして,負けた人は次の回に参加しないことにして,ちょうど1人の勝者がきまるまで‘ジャンケン’をくり返えすことにする.このとき, 回目に,はじめてちょうど1人の勝者がきまる確率を求めよ.
2021.10.08記
マルコフ過程
[解答]
回目のジャンケンの後に3,2人である確率をとし、 とすると,
…(i),
…(ii)
が成立し,求める確率は
である.
(i) より だから
(ii) は となり, とおくと
から ,つまり となる.
よって,求める確率は
となる.
[大人の解答]
回目のジャンケンの後に3,2人である確率をとし、 とすると,このマルコフ過程は
と表現できる.この行列の固有値は で重解となるので
,
と表すことができる.
より , より となるので,
求める確率は
となる.
もちろん,2次の単位行列をとして
とおくと
から
となるので,求める確率は
となる,としても良い.