2024.01.07記
(1) がグー,チョキ,パーを出す確率がすべて等しいとする. がどのような確率でグー,チョキ,パーを出すとき, の値は最大となるか.
(2) がグー,チョキ,パーを出す確率の比が であるとする. がどのような確率でグー,チョキ,パーを出すならば,任意の ,, に対し, となるか.
2024.01.07記
回のじゃんけんで の進む歩数から の進む歩数を引いた値は
がグーで勝てば ,負ければ ,
がチョキで勝てば ,負ければ ,
がパーで勝てば ,負ければ
であり,引き分けの場合は である.
(1) がグー,チョキ,パーを出す確率を ()とすると
が成立する.欲張り者の不等式より
で等号成立は のとき.
よって求める答は確率1でチョキを出す.
(2) ,, とおくと
であり,
が成立する.これが任意の正または0の実数()について成立するためには,
で成立する必要があり,このとき
,,
が必要で,このとき は正または0の実数の積の和となるので十分である.
よって求める必要十分条件は
,,,,
つまり
,,,
となる.
ここで と仮定すると から となり から となるので, となって矛盾する.同様に , としても矛盾が生じるので である.
,,
が不等式の辺々を掛けると
となり, から となるが,これは等号が成立するので結局
,,
となり, となる.
以上から,グーを,チョキを,パーを の確率で出せば良い.
このとき, となりますが,相手の立場に立てば,必ず勝つ方法はなく引き分けに持ち込むのが関の山であることがわかります.
(2) もし任意の ,, に対し, となる出し方が存在するならば,相手も同じ出し方をした場合に となってしまうので矛盾する.よってもし任意の ,, に対し, となる出し方が存在するならば,それは でなければならない.
,, とおくと
であり,
となるが, が任意の正または0の実数()について成立することから
が必要で,このとき確かに が任意の正または0の実数()について成立するので十分である.
, をみたす は ,, と唯一存在するので,グーを,チョキを,パーを の確率で出せば任意の ,, に対し, となる.