2023.08.22記
[5] 辺の長さが の正四面体 がある.点 はこの正四面体の辺上を毎秒 の速さで動き,各頂点に達したとき,そこから出る 辺のうちの 辺を ずつの確率で選んで進む. は時刻 において頂点 にあるとする.また を0または正の整数とし,点 が時刻 において頂点 にある確率を
で表す(,,,).
で表す(,,,).
(1) 数学的帰納法を用いて, を証明せよ.
(2) と の値を求めよ.
本問のテーマ
2020.11.25記
(1)は対称性から明らかだが,証明せよということなので漸化式を導いて、指定された通りに数学的帰納法を用いる.
[大人の解答]
(2) , という連立漸化式を解くか,直接考えることができる
を解くかすれば良い.
(2) , という連立漸化式を解くか,直接考えることができる
を解くかすれば良い.
の行列の 乗を求めれば良い.
この行列は確率行列と呼ばれ,行和が1だから固有値 1とそれに対応する固有ベクトル をもつ.
トレースからもう一つの固有値は となり,それに対応する固有ベクトルは である.
これを利用して行列の 乗を求めれば良いが,2次行列の2つの固有値がわかれば行列の 乗を行列の1次式に簡単に変形することができる.
固有値が の2次行列 について,
(は単位行列)が成立するので
となり,
,
となる.
もちろん, を利用して片方からもう片方を求めても良い.
2023.08.22記