[別館]球面倶楽部零八式markIISR

東大入試数学中心。解説なので解答としては不十分。出題年度で並ぶようにしている。大人の解法やうまい解法は極めて主観的に決めている。

1989年(昭和64年)東京大学-数学(理科)[1]

[1] k\gt 0 とする.xy 平面上の二曲線 y=k(x-x^3),x=k(y-y^3) が第1象限に \alpha\neq\beta なる交点 (\alpha,\beta) をもつような k の範囲を求めよ.

2019.04.03記

[解答]
x+y\neq 0,x-y\neq 0であるから,和および差をx+yx-yで割ることにより、
y=k(x-x^3),x=k(y-y^3)\Longleftrightarrow 1=k(1-x^2+xy-y^2),-1=k(1-x^2-xy-y^2)\Longleftrightarrow x^2+y^2=1,xy=\dfrac{1}{k}
であるから,この2曲線がx-y\neq 0なる交点を第1象限にもつ範囲を考えてk\gt2

2019.06.14記

[解答]
(途中から)

x^2+y^2=1,xy=\dfrac{1}{k}なる実数x,y(x\neq y)が存在する条件はx=\cos\theta,\,y=\sin\thetaとおくと\sin 2\theta=\dfrac{2}{k}\lt 1からk\gt2


2021.06.10記

懐しい資料が見つかった

数学(A)第1問と共通.3次曲線を y=x に関しており返したものを考え,図形的直観で解こうとすると難しくなる.しかし,上手なアイディアで突破した受験生もいる.対称式 \Longrightarrow 和と積,というのは受験数学のパターンではなかったのか.