2024.01.04記
(1) , をそれぞれ の関数として表せ.
(2) に対して, とおく.
積分 の値を求めよ.
(3) 関数 を決定せよ.
2024.01.06記
の原始関数の1つを とおくと であるから,
である.
任意の に対して
,
つまり が成立する.よって任意の に対して
が成立するので,両辺を積分することにより
( は積分定数)
(∵)となり から
となる.また である.
(2) により
であるから,
であるから,
この式で としたものを加えると
となる.よって で
が成立する.
よって
となる.
(3) 任意の について であるから, が成立するので が成立するが,(2) より任意の について で は恒等的に0となる.すなわち, は で恒等的に である.
よって から
となる.
(この[別解]よりも,次の[別解2]の方が良い)
(2)(3) をみたす関数として
の形の中で探すと
から となり, となる.
このとき,任意の について
,
であるから,とおくと が任意の について成立する.
ここで とおくと
が任意の について成立する.
つまり任意の について,任意の自然数 に対して
が成立し, が連続なので が連続であるならば
とおくことにより であるから
が成立する.ここで は で定義されて値が有限確定であるから,
も有限確定であり,この値は によらないので は定数関数となる.この値を とおくと
となり,
と表されることになる.
ここで
により であるから, となる.
このとき, だから
となる.
この解答で というオマケが登場したのは,純粋に
という条件のみを連続関数を探そうと思ったからである.つまり
の一般解 と特殊解 の和で解が表せるという性質を使ったのである.
(2) である.
をみたす関数の1つとして
の形の中で探すと
から となり, となる.
このとき,とおくと が任意の について成立する.
[別解]の議論を用いると
は定数関数となり,この値を とおくと
となる.これを微分して
となる.
(以下略)
[別解2] では が直接求まっているが,[別解] では と から の値を求めている.この違いはどこにあるだろうか?
実は, という式を求めるために既に を用いているが,この に関する条件が にどのように伝播されるか不明であるため,[別解]ではその条件を活かすことができず,よって一般解を求め,改めて に関する条件として の値を決めているのである.それと比べて, という式には既に が含まれているため,[別解2]では改めて という条件を用いる必要がなく,よって がきちんと求まっているのである.