2023.11.24記
(1) とおくとき,
を求めよ.
を求めよ.
(2) とおくとき,
を求めよ.
(3) を示せ.
本問のテーマ
2023.11.24記
2023年(令和5年)大阪大学-数学(理系)[1] - [別館]球面倶楽部零八式markIISR
の類題.阪大の と の関係があるので,
となり,求める極限値が となることが理解できる.
もちろん,この結果は知らないだろうから,(3) を解く手掛かりは (2) をどのように使うかにかかっている.そして(1)の結果から
であり,これと (2) から
となることを利用する流れになる.この左辺は
「長方形近似による区分求積法」
の極限をとる前の誤差(の倍)であるから,長方形近似(定数関数で近似)を精密化した1次関数で近似を行う
「台形近似による区分求積法」
の極限をとる前の誤差を考えれば良い.大雑把に言うと積分区間で単調減少な関数の場合,長方形と台形の差である三角形をつみあげたものは で評価でき,本問では であるから,これら2つの近似誤差は となる.つまり が得られるという話である.
本問の場合は,近似ではなく不等式で評価しなければならず,台形近似誤差とはさみうちを行うペアとして を利用することになる.
つまり目標とする不等式は
となり,これを導いて極限をとることになる.