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東大入試数学中心。解説なので解答としては不十分。出題年度で並ぶようにしている。大人の解法やうまい解法は極めて主観的に決めている。

1995年(平成7年)東京大学前期-数学(理科)

2024.01.13記

[1] すべての正の実数 xy に対し \sqrt{x}+\sqrt{y} \leqq k\sqrt{2x+y} が成り立つような実数 k の最小値を求めよ.

[2] f(x)=1-\sin x に対し,g(x)=\displaystyle\int_{0}^{x} (x-t)f(t)\,dtとおく.このとき,任意の実数 xy について
g(x+y)+g(x-y) \geqq  2g(x)
が成り立つことを示せ.

[3] 二辺の長さが 12 の長方形と一辺の長さが 2 の正方形の2種類のタイルがある.縦 2,横 n の長方形の部屋をこれらのタイルで過不足なく敷きつめることを考える.そのような並べ方の総数を A_n で表す.ただし n は正の整数である.たとえば A_1=1A_2=3A_3=5 である.このとき以下の問いに答えよ.

(1) n\geqq 3 のとき,A_nA_{n-1}A_{n-2} を用いて表せ.

(2) A_nn で表せ.

[4] N を正の整数とする.N の正の約数 n に対し f(n)=n+\dfrac{N}{n} とおく.このとき,次の各 N に対して f(n) の最小値を求めよ.

(1) N=2^k,ただし k は正の整数

(2) N=7 \, !

[5] サイコロを n 回投げて,xy 平面上の点 \mbox{P}_0\mbox{P}_1,…,\mbox{P}_n を次の規則(a),(b)によって定める.

(a) \mbox{P}_0=(0,0)

(b) 1\leqq k\leqq nのとき,k 回目に出た目の数が 1234 のときには,\mbox{P}_{k-1} をそれぞれ東,北,西,南に \left( \dfrac{1}{2} \right)^k だけ動かした点を \mbox{P}_k とする.
また k 回目に出た目の数が 56 のときには \mbox{P}_k=\mbox{P}_{k-1} とする.ただし y 軸の正の向きを北と定める.
このとき以下の問いに答えよ.

(1) \mbox{P}_nx 軸上にあれば,\mbox{P}_0\mbox{P}_1,…,\mbox{P}_{n-1} もすべて x 軸上にあることを示せ.

(2) \mbox{P}_n が第1象限 \{ (x,y)\,|\,x\gt 0,y\gt 0 \} にある確率を n で示せ.

[6] 原点を \mbox{O} とする xy 平面上の双曲線 \dfrac{x^2}{a^2}-\dfrac{y^2}{b^2}=1a\gt 0b\gt 0)上の点 \mbox{P} における接線と2つの漸近線との交点を \mbox{Q}\mbox{R} とする.
このとき以下の問いに答えよ.

(1) 三角形 \mbox{OQR} の面積 S は,点 \mbox{P} のとり方にはよらず,ab によって定まることを示せ.

(2) a=5e^{2t}+e^{-t}b=e^{2t}+e^{-t} として実数 t を変化させるときの S の最小値を求めよ.

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