2024.01.13記
[2] に対し,とおく.このとき,任意の実数 , について
が成り立つことを示せ.
が成り立つことを示せ.
本問のテーマ
Jensen の不等式
2024.01.10記
のとき, である.
2024.01.13記
一般に
とおき,の原始関数を , の原始関数を ,… とすると
のように続けていくと,
が成立するので,両辺を 回微分すると
が成立する.
この後,「下に凸の定義である割線が曲線の上にある」ことを用いて
は全ての実数において下に凸であるから 上の任意の2点 , の中点 は の領域にあるので,
が成立する.
が成立する.
と言ってしまって良いように思うが,人によってはこれは「下に凸ならば割線が曲線の上にある」(これが下に凸の定義なのに…)を示す問題だから Jensen の不等式を使ってはいけないというかも知れない(そのような判断をさせてしまう問題が悪い).
そこで「任意の実数 に対して のとき,任意の実数 , について が成り立つ」ことを示しておくことにする.
(つづき)
任意の固定された に対して とおくと であり, により であり, が成立する.
よって
(),()
となり, が成立するので,
が成立する.ここで とした2式
,
を加えると が成立する
任意の固定された に対して とおくと であり, により であり, が成立する.
よって
(),()
となり, が成立するので,
が成立する.ここで とした2式
,
を加えると が成立する
もしくは直接
(つづき)
を の関数と見ると であり,
が成立する.ここで であるから
(),
()
となり,
が成立する.よって が成立する
を の関数と見ると であり,
が成立する.ここで であるから
(),
()
となり,
が成立する.よって が成立する
とすれば良いだろう.もちろん, から
(つづき)
,, から
である.よって
が成立する.
は偶関数であるから, で を示せば良いが
,
により で が成立し,よって が成立する
,, から
である.よって
が成立する.
は偶関数であるから, で を示せば良いが
,
により で が成立し,よって が成立する