2022.03.01記
(1) 方程式 は, の範囲でただ つの解をもつことを示せ.
(2) (1) の解を とする.実数 が を満たすならば,次の不等式が成り立つことを示せ.
(3) 数列 を
,
()
で定める.このとき,すべての自然数 に対して,
が成り立つことを示せ。
(4) (3)の数列 について, を示せ。
2022.03.01記
今年の阪大理系のセットは、予備校のテキストのような問題ばかりだな。
なお, は既知としておく.
(1) とおく.
は で負だから は単調減少であるから, における の解は存在すれば唯一である.
であるから,,(∵)となり中間値の定理から における の解は確かに存在する.
よって における の解は唯一存在する.
(2) であるから,平均値の定理より,
なる が と の間に存在する.
で より は正の範囲で単調減少なので, となり,題意は成立する.
(3) (2) と より ① が成立するので, であれば となり題意が証明される.
ここで, であれば①から
となり,
から が成立するが, のときに
( が単調減少で (∵))
となるので,帰納的に が成立するので,すべての自然数 に対して
が成立する.
(4) (3)より帰納的に が成立し,よって と,はさみうちの原理から が成立し, が成立する.
(1) で,やがて となることは, を用いても良い.
を利用する場合は,()を左辺の微分が正となることから証明し,これから を導いて
と証明してから用いれば良い.