[別館]球面倶楽部零八式markIISR

東大入試数学中心。解説なので解答としては不十分。出題年度で並ぶようにしている。大人の解法やうまい解法は極めて主観的に決めている。

1959年(昭和34年)東京大学数学新課程数I幾何[2](旧課程幾何[2])

[] \triangle\mbox{ABC} の内部に \triangle\mbox{A}'\mbox{B}'\mbox{C}' をとり,その三辺 \mbox{A}'\mbox{B}'\mbox{B}'\mbox{C}'\mbox{C}'\mbox{A}' はそれぞれ
\triangle\mbox{ABC} の三辺 \mbox{AB}\mbox{BC}\mbox{CA} に平行で,対応する辺の間の距離はいずれも h であるとする.\triangle\mbox{A}'\mbox{B}'\mbox{C}' の周が \triangle\mbox{ABC} の周の \dfrac{1}{2} であるとき,habc で表わせ.ただし a=\mbox{BC}b=\mbox{CA}c=\mbox{AB} とする.

2019.04.03記

解説:
\triangle ABC\triangle A'B'C'は相似であり周の長さが半分となることから相似比は2:1となる。問題文のような位置関係のとき、相似の中心は内心となるので、h\triangle ABCの内接円の半径rの半分に等しい。 \triangle ABCの面積をSとするとr=\dfrac{2S}{a+b+c}であるから,ヘロンの公式により、h=\dfrac{r}{2}=\dfrac{S}{a+b+c}=\dfrac{1}{4}\sqrt{\dfrac{(a+b-c)(b+c-a)(c+a-b)}{a+b+c}}