[別館]球面倶楽部零八式markIISR

東大入試数学中心。解説なので解答としては不十分。出題年度で並ぶようにしている。大人の解法やうまい解法は極めて主観的に決めている。

1951年(昭和26年)東京大学-数学(幾何)[1]

[1] 正方形 \rm ABCD の辺  \rm CB \rm CD 上にそれぞれ点  \rm E \rm F をとり,  \rm CE=CF ならしめ,  \rm E から  \rm AF に垂線を下し,その足を  \rm G とする。  \rm E を辺  \rm BC 上に動かすとき  \rm G はどんな線の上を動くか。

2020.03.15記

四角形 \rm CFGE\rm \angle C=\angle G=90^{\circ} より円に内接するので、\rm \angle F+\angle E =180^{\circ}となる。
\rm\triangle CFG\rm C 中心に回転させて \rm \triangle CEH を作ると、\rm H\rm GE上にあり、\rm\triangle CGH は直角2等辺三角形であるから,\rm \angle EGC=45^{\circ}となる。

よって,\rm \angle AGC=135^{\circ}で一定となる。正方形の \rm Bの優角は 270^{\circ}であるから, \rm G\rm B 中心で半径\rm AB の円周を \rm A から \rm C まで動く。

[別解] 半直線 \rm AB\rm BX=AB なる点 \rm X をとると、\rm \triangle FDA\rm C 中心に 90度 回転すると \rm \triangle EBX に重なる。よって \rm AF\perp XE となるので、\rm X\rm E\rm G は共線となり,よって \rm \angle XGA=90^{\circ}が成立する。よって \rm G\rm XAを直径とする円周上で正方形の内部を動く。

[別解2] 座標でやってもそれほど面倒ではない。
\rm A(0,0)\rm B(1,0)\rm C(1,1)\rm D(0,1)\rm E(1,t)\rm F (t,1) とおくと,直線\rm AF y=\dfrac{1}{t}x,直線\rm GEy=-t(x-1)+t から \rm G\left(\dfrac{2t^2}{1+t^2},\,\dfrac{2t}{1+t^2}\right) となる。

 t=\tan\dfrac{\theta}{2}0 <  t\leqq 1より0 < \theta\leqq\dfrac{\pi}{2})とおくと、\rm G(1-\cos\theta,\,\sin\theta) となるので、 \rm B 中心半径1の円周上を\rm A から \rm C まで動く(t=0 の場合は極限を考える)。