[別館]球面倶楽部零八式markIISR

東大入試数学中心。解説なので解答としては不十分。出題年度で並ぶようにしている。大人の解法やうまい解法は極めて主観的に決めている。

1952年(昭和28年)東京大学-数学(一般数学)[3]

[3] 北緯30^{\circ}の地点で長さ 4m の棒の先端を北極星に向けて地上に立てておく.太陽の方位が南より30^{\circ}東,高度が45^{\circ}であるとき,この棒の影の長さはなにほどか.

本問のテーマ
3次元極座標

2020.03.17記
文献によっては「なにほどか」が「何程か」になっている.どうでも良いが.

[解答]
 x 軸正方向を東,y 軸正方向を北とする.また  z 軸正方向を上とする.

棒の下端を原点とすると,先端は(0,4\sin 60^{\circ},4\cos 60^{\circ})=(0,2\sqrt{3},2)である.

太陽の方向が (\sin 45^{\circ}\cos (-60^{\circ}),\sin 45^{\circ}\sin (-60^{\circ}),\cos 45^{\circ}),つまり、(1,-\sqrt{3},2) に平行であるから影の先端の座標は (-1,3\sqrt{3},0)となり,その長さは\sqrt{(-1)^2+(3\sqrt{3})^2}=2\sqrt{7}m となる.