[別館]球面倶楽部零八式markIISR

東大入試数学中心。解説なので解答としては不十分。出題年度で並ぶようにしている。大人の解法やうまい解法は極めて主観的に決めている。

1953年(昭和28年)東京大学-数学

4科目のうち2科目を選択せよ

【解析I】

[1] 点\rm A(2,\, 3)\rm B (0,\,0)\rm C (3,0)を頂点とする三角形がある.底辺\rm BC上の一点\rm P (x,\,0)を通り\rm BCに垂直な直線でこの三角形を二つの部分に分けるとき,頂点\rm Bの側にある部分をx函数とみなすことができる.それはどんな函数であるか.またそのグラフをえがけ.

[2] 与えられた長さlの線分を適当に六本の線分にわけ,それを使って図のような三箇の等積な長方形を合わせた形の図形を作る.このようにして作り得る長方形\rm ABCDの面積の最大値を求めよ.
f:id:spherical_harmonics:20201014174602p:plain:w300

[3] 1 < x < aなるとき,(\log_a x)^2\log_a x^2\log_a (\log_a x)の大小の順序はどうか,またそれはどうしてわかるか.

【解析II】

[1] 函数y=Ax+B+\dfrac{C}{x}に関し,次の各条件を求めよ.

(1) そのグラフが原点に関して対称な条件.

(2) そのグラフがx軸と共有点をもたない条件.

(3) 極大値も極小値もとらない条件.

[2] 函数y=|\sin x+\cos x -1|のグラフをえがけ.

[3] 放物線y=x^2がある.点(1,\,2)を通る弦のうちで,その放物線と囲む面積の最小なるものを求めよ.

【幾何】

[1] 四直線 x-y-4=02x+5y-15=04x-y+3=0x+3y+4=0で囲まれた面積を求めよ.

[2] 与えられた楕円の二つの焦点\rm F\rm F'を通りこの楕円上の点を焦点とする放物線の準線は一定円に接することを証明せよ.

[3] 一辺の長さがaなる正n角形の紙片から,その中心\rm Oを頂点とし,その一辺\rm ABを底辺とする三角形\rm OABを切り取り,\rm OA\rm OBを一致させて,底面が正(n-1)角形で頂点\rm Oなる角錐を作る時,その容積はいくらか.

【一般数学】

[1] n日後にA円支払う約束の手形がある.日歩a銭でn日預けた後に,A円受け取ることのできる金額が,割引利率日歩a銭に対するこの手形の理論上の現在価格である.銀行ではこれに対してA\times\Bigl(1-\dfrac{na}{10000}\Bigr)を支払う習慣である.銀行で支払う金額は理論上の現在価格よりいつでも小さいことを証明せよ.しかしanとが大きくなければ,その差額のAに対する比は小さい.a\leqq 5n\leqq 100のとき,この比はどのくらいか.

[2] \rm A\rm B\rm C\rm D 4箇の袋がある.

\rm Aには白球4箇,赤球1箇;

\rm Bには白球3箇,赤球1箇;

\rm Cには白球2箇,赤球1箇;

\rm Dには白球1箇,赤球1箇;

が入っている.これらの袋\rm A\rm B\rm C\rm Dからそれぞれ1箇の球を取り出すとき,2箇以上が赤球である確率はいくらか.

[3] 右の図で正方形 \rm A'B'C'D'をその中心のまわりで正方向に30^{\circ}回転したものである.点\rm Pは,正方形\rm ABCD の周上を一定の速さで5分間に7回まわり点\rm Qは正方形\rm A'B'C'D'の周上を一定の速さで25分間に33回まわるものとする.\rm P\rm Qが同時に\rm Eを出発して同じ向きに回転するとき,

(1) \rm P\rm Q\rm Eを出発してから何分後に初めてどこで出会うか.

(2) \rm P\rm Qは点\rm E'\rm F'\rm G'\rm H'では出会わない.その理由を説明せよ.
f:id:spherical_harmonics:20201014180825p:plain:w300

1953年(昭和28年)東京大学-数学(解析I)[1] - [別館]球面倶楽部零八式markIISR
1953年(昭和28年)東京大学-数学(解析I)[2] - [別館]球面倶楽部零八式markIISR
1953年(昭和28年)東京大学-数学(解析I)[3] - [別館]球面倶楽部零八式markIISR
1953年(昭和28年)東京大学-数学(解析II)[1] - [別館]球面倶楽部零八式markIISR
1953年(昭和28年)東京大学-数学(解析II)[2] - [別館]球面倶楽部零八式markIISR
1953年(昭和28年)東京大学-数学(解析II)[3] - [別館]球面倶楽部零八式markIISR
1953年(昭和28年)東京大学-数学(幾何)[1] - [別館]球面倶楽部零八式markIISR
1953年(昭和28年)東京大学-数学(幾何)[2] - [別館]球面倶楽部零八式markIISR
1953年(昭和28年)東京大学-数学(幾何)[3] - [別館]球面倶楽部零八式markIISR
1953年(昭和28年)東京大学-数学(一般数学)[1] - [別館]球面倶楽部零八式markIISR
1953年(昭和28年)東京大学-数学(一般数学)[2] - [別館]球面倶楽部零八式markIISR
1953年(昭和28年)東京大学-数学(一般数学)[3] - [別館]球面倶楽部零八式markIISR