[別館]球面倶楽部零八式markIISR

東大入試数学中心。解説なので解答としては不十分。出題年度で並ぶようにしている。大人の解法やうまい解法は極めて主観的に決めている。

1966年(昭和41年)東京大学-数学(理科)[1]

2020.09.29記

[1] ある鉄道の旅客運賃計算規則は下記のとおりであり,それによると,距離が319 km,349 kmのとき,運賃は,それぞれ970円,1010円となる.下記の文中の a,b にあてはまる数を求めよ.ただし a,b はともに0.1の整数倍である.

旅客運賃は,距離が300 km以下の分に対しては1 kmにつき a 円,300 kmを超過した分に対しては1 kmにつき b 円として計算し,その結果において,10円未満の端数(はすう)は10円に切り上げるものとする.

2022.05.02記

[解答]
題意から
960\lt 300a+19b\leqq 970…①,
1000\lt 300a+49b\leqq 1010…②
である.①×49,②×-19により
47040\lt 49\times 300a+49\times 19b\leqq 47530
-19190\lt -19\times 300a-19\times 49b\leqq-19000
となるので,辺々加えて
27850\lt 9000a\lt 28530
となり,
3.09\dot{4}\lt 9000a\lt 3.17
である.a0.1 の整数倍であることから
a=3.1
となる.このとき,①②は
30\lt 19b\leqq 40\Longleftrightarrow 1.57\cdots b\leqq 2.10\cdots
70\lt 49b\leqq 80\Longleftrightarrow 1.42\cdots b\leqq 1.63\cdots
となるので b0.1 の整数倍であることから b=1.6