[別館]球面倶楽部零八式markIISR

東大入試数学中心。解説なので解答としては不十分。出題年度で並ぶようにしている。大人の解法やうまい解法は極めて主観的に決めている。

1983年(昭和58年)東京大学-数学(文科)[3]

2023.08.23記

[3] xy 平面上で,曲線 C:y=x^3+ax^2+bx+c 上の点 \mbox{P} における接線 l が,\mbox{P} と異なる点 \mbox{Q}C と交わるとする.lC で囲まれた部分の面積と,\mbox{Q} における接線 mC で囲まれた部分の面積の比を求め,これが一定であることを示せ.

2020.11.28記
21世紀となっては有名な基本問題.

[解答]
図形全体を X=x+\dfrac{a}{3},Y=y によって平行移動すると,C の式は Y=X^3+b'X+c' となる.

\rm Q における接線 mC の交点を \rm R とし,{\rm P,Q,R}X 座標を p,q,r とすると,解と係数の関係から
2p+q=2q+r=0 となり,q=-2p,r=-2q=4p となる.よって |q-p|:|r-q|=1:2 となるので,
lC で囲まれた部分の面積とmC で囲まれた部分の面積の比は |q-p|^4:|r-q|^4=1:16 となる.