[別館]球面倶楽部零八式markIISR

東大入試数学中心。解説なので解答としては不十分。出題年度で並ぶようにしている。大人の解法やうまい解法は極めて主観的に決めている。

2004年(平成16年)東京大学前期-数学(文科)[4]

2024.02.18記

[4] 片面を白色に,もう片面を黒色に塗った正方形の板が 3 枚ある.この3枚の板を机の上に横に並べ,次の操作を繰り返し行う.

さいころを振り,出た目が 12 であれば左端の板を裏返し,34 であればまん中の板を裏返し,56 であれば右端の板を裏返す.たとえば,最初,板の表の色の並び方が「白白白」であったとし,1 回目の操作で出たさいころの目が 1 であれば,色の並び方は「黒白白」となる.さらに 2 回目の操作を行って出たさいころの目が 5 であれば,色の並び方は「黒白黒」となる.

(1) 「白白白」から始めて,3 回の操作の結果,色の並び方が「黒白白」となる確率を求めよ.

(2) 「白白白」から始めて,n 回の操作の結果,色の並び方が「黒白白」または「白黒白」または「白白黒」となる確率を p_n とする.p_{2k+1}k自然数)を求めよ.

注意:さいころは1から6までの目が等確率で出るものとする.

2021.01.29記
2004年(平成16年)東京大学前期-数学(理科)[4] - [別館]球面倶楽部零八式markIISR 参照

[解答]
(1) 左3回(1通り),左1回中2回(3通り),左1回右2回(3通り)の合計7通りだから\dfrac{7}{27}

(2) 求める確率を p_n とおく.
黒1つ,白2つとなれば良いので,
p_{2(k+1)+1}=\dfrac{7}{9}p_{2k+1}+\dfrac{2}{3}(1-p_{2k+1})=-\dfrac{1}{9}p_{2k+1}+\dfrac{2}{3}
これと p_1=1 から p_{2k+1}=\dfrac{1}{4\cdot 9^{k}}+\dfrac{3}{4}