[別館]球面倶楽部零八式markIISR

東大入試数学中心。解説なので解答としては不十分。出題年度で並ぶようにしている。大人の解法やうまい解法は極めて主観的に決めている。

2008年(平成20年)東京大学前期-数学(理科)[3]

本問のテーマ
一葉双曲面(線織面)
ケプラーの樽の公式

2021.02.05記
ある直線のまわりに,ねじれの位置にある直線を回転させると一葉双曲面ができる.
この断面積は2次関数になるので,
ケプラーの樽公式 - 球面倶楽部 零八式 mark II
から体積を求める.

なお,直線を動かしてできる面のことを線織面というので,一葉双曲面は線織面である.

[大人の解答]


(1) 正6角形ができる(図略)

(2) 体積を求める立体は一葉双曲面と2平面で囲まれた部分であるから断面積は2次関数となる.両端での断面積が \dfrac{\pi}{3}(回転軸から正三角形の頂点までの距離は\dfrac{1}{\sqrt{3}}),中央での断面積が \dfrac{\pi}{4}(回転軸から側面の正三角形の辺の中点までの距離は \dfrac{1}{2}) で幅(立体の高さ)が \dfrac{\sqrt{2}}{\sqrt{3}} だから,求める体積は
\dfrac{1}{6}\Bigl\{\dfrac{\pi}{3}+4\dfrac{\pi}{4}+\dfrac{\pi}{3}\Bigr\}\times\dfrac{\sqrt{2}}{\sqrt{3}}=\dfrac{5\sqrt{6}\pi}{54}