[別館]球面倶楽部零八式markIISR

東大入試数学中心。解説なので解答としては不十分。出題年度で並ぶようにしている。大人の解法やうまい解法は極めて主観的に決めている。

2020年(令和2年)京都大学数学(文系)[1]

aを負の実数とする.xy平面上で曲線C:y=|x|x-3x+1と直線l:y=x+aのグラフが接するときのaの値を求めよ.このとき,Clで囲まれた部分の面積を求めよ.

2020.03.04記

[解答]

y=f(x)=x^2-3x+1y=g(x)=-x^2-3x+1とする.

f(x)-x-a=(x-2)^2 となるのは a=5 のときだが,これは a \lt 0 に反する.

g(x)-x-a=-(x+2)^2 となるのは a=-3 のときで,これは a \lt 0 をみたす.

よってa=-3 である.

交点を求めて真面目に積分すると
\displaystyle\int_{-2-2\sqrt{2}}^0 \{ -(x+2)^2+8\}dx+\int_0^2(x-2)^2dx=\displaystyle\left[-\dfrac{1}{3}(x+2)^3+8x\right]_{-2-2\sqrt{2}}^0+\dfrac{8}{3}=\dfrac{48+32\sqrt{2}}{3}