2024.09.21記
(1) を と を用いて表せ.
(2) を限りなく大きくするとき,数列 の極限値 を求めよ.
(3) (2)の極限値 に対し, を限りなく大きくするとき,数列 が ではない値に収束する整数 ()を求めよ.またそのときの極限値 を求めよ.
(4) (2)と(3)の極限値 に対し, を限りなく大きくするとき,数列 が ではない値に収束する整数 ()を求めよ.またそのときの極限値を求めよ.
2024.09.21記
実数列 に対して が で でない実数に収束するような は高々1つであることは自明として良いでしょう.心配ならば[解答]のように書いておくと良い
(1)
である.
(2) とおくと
である. の定義である定積分の被積分関数は非負であり恒等的に0でないから,任意の正の整数 に対して より である.
よって から が全ての について成立し,
が成立する. で右辺は0に近づくのではさみうちの原理から である.よって となる.
以下,実数列 に対して が で でない実数に収束するような実数 は高々1つであることを用いる.実際, で のとき,任意の正の数 に対して で となるので,
,
となるからである.よって(3)(4)を満たすものは高々1つであり,1つ見つかればそれが全てである.
(3) とおくと で である.
となり
が成立する.この左辺は で に近づくので である.
となり, で右辺は0に近づくのではさみうちの原理を用いても良い.
ここで であるから, である.よって , となる.
(4) とおくと で である.
,
つまり
,
が成立する.この左辺は で に近づくので である.
ここで であるから,
である.
よって ,求める極限値は である.