[別館]球面倶楽部零八式markIISR

東大入試数学中心。解説なので解答としては不十分。出題年度で並ぶようにしている。大人の解法やうまい解法は極めて主観的に決めている。

1962年(昭和37年)東京大学-数学(理科)[6]

2022.02.18記

[6] 曲線 y=6\sin\dfrac{x}{6} の上で x=2\pi,x=6\pi なる点をそれぞれ \rm P,Q とし,点 \rm P,Q における曲線の接線の交点を \rm R とする.このとき

(i) \rm R の座標を求めよ.

(ii) 線分 \rm PR,QR と上の曲線とで囲まれる図形の面積を求めよ.

2022.02.18記

[解答]
(i) y'=\cos\dfrac{x}{6} により,点 \rm P,Q における曲線の接線はそれぞれ
y=\dfrac{x}{2}-\pi+3\sqrt{3}y=\dfrac{4x}{3}+2\sqrt{3}
だから,この交点を求めて {\rm R}\left(\dfrac{14}{3}\pi-2\sqrt{3},\dfrac{4}{3}\pi+2\sqrt{3}\right) となる.

(ii) {\rm S}(2\pi,0) とおくと四辺形\rm PQRS の面積は台形と三角形の面積の和と考えて
\dfrac{1}{2}\left(3\sqrt{3}+\dfrac{4}{3}\pi+2\sqrt{3}\right)\left(\dfrac{14}{3}\pi-2\sqrt{3}-2\pi\right)+\dfrac{1}{2}\left(\dfrac{4}{3}\pi+2\sqrt{3}\right)\left(6\pi-\dfrac{14}{3}\pi+2\sqrt{3}+2\pi\right)=\dfrac{8}{3}\pi^2+8\sqrt{3}\pi-9
となる.

よって求める面積は
\dfrac{8}{3}\pi^2+8\sqrt{3}\pi-9-\displaystyle\int_{2\pi}^{6\pi} 6\sin\dfrac{x}{6}dx=\dfrac{8}{3}\pi^2+8\sqrt{3}\pi-63