[別館]球面倶楽部零八式markIISR

東大入試数学中心。解説なので解答としては不十分。出題年度で並ぶようにしている。大人の解法やうまい解法は極めて主観的に決めている。

1967年(昭和42年)東京大学-数学(理科)[5](新課程)

[5](新課程) y=ax^2 のグラフが y=\log_ex のグラフに接するように定数 a の値を定めよ.なお,そのときこれらのグラフと x 軸とで囲まれる図形の面積を求めよ.

2019.04.15記
s=\dfrac{1}{e} ts=\log_et が接するのは有名。t=x^2,s=2yとおくと、y=\dfrac{1}{2e}x^2y=\log_ex が接することがわかる。
解が唯一であることはaが変化したときの y=ax^2 のグラフの挙動を考えれば明らか(上に凸と下に凸の図形だし)。

まぁ、普通に接点を(p,q)とおいてap^2=\log p,2ap=\dfrac{1}{p}を解けばp=\sqrt{e},a=\dfrac{1}{2e}はすぐに得られる。

面積は普通に計算して\displaystyle\int_0^{\sqrt{e}}\dfrac{x^2}{2e}dx-\int_1^{\sqrt{e}}\log x dx=\dfrac{2}{3}\sqrt{e}-1

2022.05.02記

[解答]
y=ax^2y=\log_e x の接点の x 座標を t とすると
at^2=\log_e t2at=\dfrac{1}{t} からt=\sqrt{e}a=\dfrac{1}{2e}
となる.

求める面積は
\displaystyle\int_0^{\sqrt{e}}\dfrac{x^2}{2e}dx-\int_1^{\sqrt{e}}\log_e xdx
=\dfrac{\sqrt{e}}{6}-\Bigl[x\log_e x-x\Bigr]_1^{\sqrt{e}}
=\dfrac{\sqrt{e}}{6}-\dfrac{\sqrt{e}}{2}-1=\dfrac{2\sqrt{e}}{3}-1