[別館]球面倶楽部零八式markIISR

東大入試数学中心。解説なので解答としては不十分。出題年度で並ぶようにしている。大人の解法やうまい解法は極めて主観的に決めている。

1954年(昭和29年)東京大学-数学(解析I)[3]

[3] ab は正の數で \log ax \log bx+1=0 を満足する正の数 x があるとき,\dfrac{b}{a} はどのような範囲にあるか,ただし \log は常用対数を表わすものとする.

2020.09.24記

[3] x\gt 0 のとき、\log x は全実数をとる.

(\log x)^2+(\log a+\log b)\log x + \log a \log b+ 1 = 0 が実数解をもつ条件は判別式
 (\log a+\log b)^2-4(\log a\log b+1)=\Bigl(\log\dfrac{b}{a}\Bigr)^2-4\geqq 0
よって\log\dfrac{b}{a}\leqq -2または\log\dfrac{b}{a}\geqq 2
つまり0<\dfrac{b}{a}\leqq\dfrac{1}{100} または \dfrac{b}{a}\geqq 100

となる.