2023.08.29記
(1) このとき , を座標とする点 の動く範囲を定め,図示せよ.
(2) 上の二次方程式の二つの解のうち,大きい方を とする.,, が上の範囲を動くときの, の最大値,最小値を求めよ.
2020.12.14記(2023.08.29修正)
(1) の動く範囲は の動く範囲を 倍に拡大したものと考えれば良い.
の動く範囲は ,,, の4点を頂点とする長方形であるから,これを原点中心に 〜 倍拡大したものが求める範囲であり,次図のようになる.
(2) 題意の2次方程式は であるから,2次方程式の判別式が正 と は同値で、 より,(1) の領域は全てその領域内に含まれる.つまり,領域内の任意の点に対し2次方程式は相異2実解をもつ.
まず, と を通る直線が原点を通ることから, を通る の接線よりも の方が上にあることから,を正の範囲で増加させたときに,接線はまず で接触してから領域内を横切ることがわかる.同様に考えると,その後 に接触した後に領域から一旦離れることがわかる(これが小さい解の動き).
そしてさらに を増加させると再び に接触してから領域内を横切って で接触してから再び離れる(これが大きい解の動き)ことによって領域を2回通過する.
このように直線の動きを正しく追えれば、大きな解は
を通るとき最小値 ,
を通るとき最大値 をとることがわかる.
なお,誘導を無視して次のように解くこともできる.
(2) 大きい解を とみれば, について単調増加, について単調減少であり,
とみれば について単調減少であるから,
大きい解は が最小で が最大のとき,つまり のときに最小となる.
また,大きい解は が最大で が最小のとき,つまり のときに最大となる.
となることがわかる.誘導に乗らないほうが簡単というのはこれ如何に。
2023.08.29記
(2) であり,これは について単調増加, について単調減少である.
大きい解が最小となるのは, が と を結ぶ線分上のどこかにある場合である.この線分は ()であるから,
は の範囲で , はともに単調増加であるから, のときに最小値をとる.
大きい解が最大となるのは, が と を結ぶ線分上のどこかにある場合である.この線分は ()であるから,
は の範囲で , はともに単調増加であるから, のときに最大値 をとる.