2023.11.22記
[5] 整式 を考える.
(1) を実数を係数とする整式とし, を で割った余りを とおく. を で割った余りと を で割った余りが等しいことを示せ.
(2) , を実数とし,と おく. を で割った余りを とおき, を で割った余りを とおく. が に等しくなるような , の組をすべて求めよ.
2023.11.23記
2022年(令和4年)九州大学前期-数学(III)[2] - [別館]球面倶楽部零八式markIISR
でも説明したが,
整式 を で割った余りは
となる.
本問の場合,ここまで計算しなくても, が で割り切れれば良いので,
となるように を求めれば良い.
なお, とおくと が で割り切れれば良く,この条件から の1次の項と定数項が0になると考えることもできる.
[解答]
(1) なる整式 が存在し,
であるから, を で割った余りと を で割った余りは等しい.
(1) なる整式 が存在し,
であるから, を で割った余りと を で割った余りは等しい.
(2) (1)より が で割り切れれば良く,その必要十分条件は
である.
から であり,これと
から となる.よって であり となり, から となる.
これら のうち
をみたすのは, だから,求める答は となる.
[別解]
(2) とおき,, とおくと,多項定理より
となる整式 が存在する.ここで は で割り切れるので
,
が必要で,後者から となり,これらいずれの場合も前者から となる.
(2) とおき,, とおくと,多項定理より
となる整式 が存在する.ここで は で割り切れるので
,
が必要で,後者から となり,これらいずれの場合も前者から となる.
このとき, をみたすのは であるから であり,これらから
,つまり となるので, となる.