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東大入試数学中心。解説なので解答としては不十分。出題年度で並ぶようにしている。大人の解法やうまい解法は極めて主観的に決めている。

2003年(平成15年)東京大学前期-数学(理科)

2024.02.13記

[1] abc を実数とし,a\neq 0 とする.
2次関数 f(x)=ax^2+bx+c が次の条件(A),(B)を満たすとする.

(A) f(-1)=-1f(1)=1

(B) -1\leqq x\leqq 1 を満たすすべての x に対し,f(x) \leqq 3x^2-1

このとき,積分 I=\displaystyle\int_{-1}^{1} (f'(x))^2 \,dx の値のとりうる範囲を求めよ.

[2] \mbox{O} を原点とする複素数平面上で 6 を表す点を \mbox{A}7+7i を表す点を \mbox{B} とする.ただし,i虚数単位である.正の実数 t に対し,\dfrac{14(t-3)}{(1-i)t-7} を表す点 \mbox{P} をとる.

(1) \angle\mbox{APB} を求めよ.

(2) 線分 \mbox{OP} の長さが最大になる t を求めよ.

[3] xyz 空間において,平面 z=0 上の原点を中心とする半径 2 の円を底面とし,点 (0,0,1) を頂点とする円錐(すい)を A とする.次に,平面 z=0 上の点 (1,0,0) を中心とする半径 1 の円をH,平面 z=1 上の点 (1,0,1) を中心とする半径 1 の円を K とする.HK を2つの底面とする円柱を B とする.円錐 A と円柱 B の共通部分を C とする.

0\leqq t\leqq 1 を満たす実数 t に対し,平面 z=t による C の切り口の面積を S(t) とおく.

(1) 0\leqq \theta\leqq \dfrac{\pi}{2} とする.t=1-\cos\theta のとき,S(t)\theta で表せ.

(2) C の体積 \displaystyle\int_{0}^{1} S(t)\,dt を求めよ.

[4] 2次方程式 x^2-4x-1=02 つの実数解のうち大きいものを \alpha,小さいものを \beta とする.n=123,… に対し,s_n=\alpha^n+\beta^n とおく.

(1) s_1s_2s_3 を求めよ.また,n\geqq 3 に対し,s_ns_{n-1}s_{n-2} で表せ.

(2) \beta^3 以下の最大の整数を求めよ.

(3) \alpha^{2003} 以下の最大の整数の 1 の位の数を求めよ.

[5] さいころn 回振り,第 1 回目から第 n 回目までに出たさいころの目の数 n 個の積を X_n とする.

(1) X_n5 で割り切れる確率を求めよ.

(2) X_n4 で割り切れる確率を求めよ.

(3) X_n20 で割り切れる確率を p_n とおく.\displaystyle\lim_{n\to\infty}\dfrac{1}{n}\log(1-p_n) を求めよ.

注意:さいころは1から6までの目が等確率で出るものとする.

[6] 円周率が 3.05 より大きいことを証明せよ.

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