表が出た場合:点 の座標が点 の座標より大きいときは, と を共に正の方向に1動かす.そうでないときは, のみ正の方向に1動かす.
裏が出た場合:点 の座標が点 の座標より大きいときは, と を共に正の方向に1動かす.そうでないときは, のみ正の方向に1動かす.
最初 点 , は原点にあるものとし,上記の試行を 回繰り返して と を動かしていった結果,, の到達した点の座標をそれぞれ , とする.
(1) 回コインを投げたときの表裏の出方の場合の数 通りのうち, となる場合の数を とおく. と の間の関係式を求めよ.
(2) を求めよ.
(3) 回コインを投げたときの表裏の出方の場合の数 通りについての の値の平均を求めよ.
2020.09.04記
期待値が範囲外になったので,平均という言葉になっている.
実験してみれば,AとBは2以上離れないことがわかる.
2021.01.17記(2020.09.04記の略解を補足)
(1) 回コインを投げたときの の座標を とする.
と が等しいとき, と の差は となり,
と の差が となるとき, と の差は または となる.
により, と の差は または となる.
となる場合の数を とすると対称性から であり, となる.
であるから, となる.
(2) とおくと
となるので, から
となり
(3) 回後の の平均と の平均は等しいので, の平均 を求める.
のとき, は平均 増える.
のとき, は平均 増える.
よって,
が成立する. を用いて
となり,これを計算すると
となり,求める平均はこれの半分の
となる.