[別館]球面倶楽部零八式markIISR

東大入試数学中心。解説なので解答としては不十分。出題年度で並ぶようにしている。大人の解法やうまい解法は極めて主観的に決めている。

1967年(昭和42年)京都大学-数学(理系)

2026.02.14.13:00:50記

[1] (i) x についての方程式 x(x-3)(x+3)+3k(x-1)(x+1)=0 (k\gt 0)3 実根をもつことを証明せよ.

(ii) 上の方程式の正の根はただ 1 つで,1\displaystyle 1+\dfrac{2}{k} との間にあることを証明せよ.

[2] 複素数 Z=x+iy ( xy は実数,i は虚数単位)が次の(i)または(ii)をみたすように xy を定めよ.

(i) Z^2=i

(ii) Z^2-4iZ+(-4+2i)=0

[3] 双曲線 \dfrac{x^2}{a^2}-\dfrac{y^2}{b^2}=1a\gt 0b\gt 0)上の 1\mbox{P}(x_1,y_1)x_1\gt 0y_1\gt 0)をとる.この双曲線の \mbox{P} における接線が x 軸と交わる点を \mbox{Q} とし,座標の原点を \mbox{O} とする.

(i) \triangle\mbox{OPQ} の面積を x_1 を用いて表わせ.

(ii) x_1\to+\infty のとき,\triangle\mbox{OPQ} の面積の極限値を求めよ.

[4] 次の \fbox{$\phantom{     }$} の中に適当な数または式を入れよ.また(イ)〜(ホ)の「」で囲まれた文章の理由を,最後の(イ)〜(ホ)の解答のところで述べよ.

方程式 x^2-3y^2=1 をみたす整数の組 (x,y) を求めることを考える.(以下この方程式の整数解を単に解と略称する.)準備のために次のことを確かめておく.

(イ) 「 abcd が整数であって,a+b\sqrt{3}=c+d\sqrt{3} ならば,a=cb=d である」

次に (x,y) が解であれば,(x,-y)(-x,y)(-x,-y) も解であることは,方程式(1)により明らかであるから,(x,y) が共に負でない解を求めることが基本的である.それでそのような解を求める手段として (2+\sqrt{3})^n=x_n+y_n\sqrt{3},(x_ny_n は負でない整数,n=012\cdots\cdots)とおく.そうすると(イ)によって,

x_0=1y_0=0x_1=2y_1=1

x_2=\fbox{$\phantom{     }$}y_2=\fbox{$\phantom{     }$}x_3=\fbox{$\phantom{     }$}y_3=\fbox{$\phantom{     }$} である.

一方,(2+\sqrt{3})^2(2-\sqrt{3})^2(2+\sqrt{3})^3(2-\sqrt{3})^3 などを比較することによって,一般に (2-\sqrt{3})^n=x_n-y_n\sqrt{3}n=012\cdots\cdots であることがわかる.

(2)と(4)と,(2+\sqrt{3})(2-\sqrt{3})=1 とを使って,1=(2+\sqrt{3})^n(2-\sqrt{3})^n=x_n^2-3y_n^2 となるから,(2)で定まる (x_ny_n) は方程式(1)の解であることがわかる.とくに,xy の一方が 0 となるような負でない解は,明かに x=1y=0 で,それは(3)の (x_0y_0) に外ならない.

次に (x_{n-1}y_{n-1})(x_ny_n) との関係を求めてみる(n \geqq 1).

x_n+y_n\sqrt{3}=(2+\sqrt{3})^n=(x_{n-1}+y_{n-1}\sqrt{3})(2+\sqrt{3})=\fbox{$\phantom{     }$}
ゆえに,x_n=\fbox{$\phantom{     }$}y_n=\fbox{$\phantom{     }$}

したがって (x_0,y_0) から出発して,負でない解 (x_1,y_1)(x_2,y_2)\cdots\cdots(x_n,y_n)\cdots\cdots を順次求めて行くことができる.しかも y_1\lt y_2\lt y_3\lt \cdots\cdots である.

以上のことで負でない解を多数みつけたのであるが,これらで負でない解が尽くされているかどうかを次に吟味する.

いま任意の正の解 (x,y),(x\gt 0y\gt 0)をとると,
(x+\sqrt{3}y)(2-\sqrt{3})=(2x-3y)+(2y-x)\sqrt{3}

(ロ) 「 x'=2x-3yy'=2y-x とおくとき,(x',y') も解である」

(ハ) 「そして x\gt x'\gt 0y\gt y'\geqq0 である」

(ニ) 「それで,任意の正の解 (x,y) から出発して,(ロ)における (x',y') を求める操作を順次行なうことによって,(3)に示す負でない解 (x_0,y_0) に達する」

(ホ) 「したがって,任意の負でない解 (x,y) は式(2)によって定まる (x_n,y_n) (n=012\cdots\cdots) のどれか 1 つである.」

[5] (新課程)以下は平面内の問題である.\mbox{O}\mbox{A}\mbox{B}\mbox{C} は定点で,\mbox{A}\mbox{B}\mbox{C}1 直線上にないものとする.

(i) 点 \mbox{P} が直線 \mbox{AB} 上にあるための必要十分条件は
\overrightarrow{\mbox{OP}}=a\overrightarrow{\mbox{OA}}+b\overrightarrow{\mbox{OB}}a+b=1ab は実数)と書けることである.これを証明せよ.

(ii) 次の 2 条件をみたす実数 pqrp=0q=0r=0 以外にないことを示せ.
p\overrightarrow{\mbox{OA}}+q\overrightarrow{\mbox{OB}}+r\overrightarrow{\mbox{OC}}=\vec{0}(零ベクトル),p+q+r=0

(iii) \mbox{Q} がこの平面上の点であって,
\overrightarrow{\mbox{AQ}}=x\overrightarrow{\mbox{AB}}+y\overrightarrow{\mbox{AC}}
xy は実数)であるとき,
\overrightarrow{\mbox{OQ}}=l\overrightarrow{\mbox{OA}}+m\overrightarrow{\mbox{OB}}+n\overrightarrow{\mbox{OC}}l+m+n=1
をみたす実数 lmn は必ず存在し,しかもおのおのの値はただ 1 つに定まることを証明せよ.

[5] (旧課程)\triangle\mbox{ABC} の周上の2点 \mbox{P}\mbox{Q} を結ぶ線分 \mbox{PQ}3 角形の面積を 2 等分する.このような線分 \mbox{PQ} の長さの最小値を求めよ.ただし \mbox{BC}\mbox{CA}\mbox{AB} の長さをそれぞれ abc とし,また a\gt b\gt c とする.

[6] (新課程)2 つの関数(函数)\displaystyle y_1=\dfrac{\pi}{4}\dfrac{1}{x}-\dfrac{\pi}{4}+1\displaystyle y_2=\sqrt{2}\cos\dfrac{\pi}{4}x とのグラフを考える.

(i) この 2 つのグラフは,0\lt x \leqq 1 の範囲では,点 (1,1) 以外に交点がないことを次の方針で示せ.

y_3=\dfrac{\pi}{4}(1-x)+10\lt x \leqq 1 の範囲で考えると,y_1\geqq y_3\geqq y_2 であり,等号は x=1 のときに限り成立する.

(ii) 範囲 0 \leqq x \leqq 1 において,y_1 のグラフ,y_2 のグラフ,y 軸,直線 \displaystyle y=\dfrac{\pi}{4}+1 で囲まれた部分の面積を求めよ.

[6] (旧課程)長さの単位をセンチメートル,時間 t の単位を秒とする.曲線 y=x^2 の軸を鉛直にして,この曲線を軸のまわりに回転してえられる曲面を内面とする容器がある.ある時刻 (t=0) に水をこの容器に入れ始め,任意の t\gt 0)に対して,t 秒後の水面の上昇速度が t^2\mbox{cm}/\mbox{sec} であるようにするには,水の注入速度(単位は \mbox{cm}^3/\mbox{sec})をどのようにすればよいか.

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1966年(昭和41年)京都大学-数学(理系)新課程[6] - [別館]球面倶楽部零八式markIISR
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