[別館]球面倶楽部零八式markIISR

東大入試数学中心。解説なので解答としては不十分。出題年度で並ぶようにしている。大人の解法やうまい解法は極めて主観的に決めている。

2022年(令和4年)早稲田大学理工学部-数学[2]

2025.04.10記

[2] p,q を相異なる素数とする.次の 3 条件をみたす x の 2 次式を考える.

・係数はすべて整数で x^2 の係数は 1 である.

・f(1)=pq である.

・方程式 f(x)=0 は整数解をもつ.

以下の問に答えよ.

(1) f(x) をすべて求めよ.

(2) (1)で求めたものを f_1(x),f_2(x),…,f_m(x) とする.2m 次方程式 f_1(x)\times f_2(x)\times\cdots\times f_m(x)=0 の相異なる解の総和は p,q によらないことを示せ.

2025.04.11記
p,q が相異なる素数であることと f(1)=pq であることから,XY=pq の形に持ち込み (X,Y)=(\pm 1,\pm pq),(\pm p,\pm q),(\pm q,\pm p),(\pm pq,\pm 1) となることを利用する.

[解答]
(1) f(x)=0 が持つ整数解を \alpha とすると f(x)=(x-\alpha)(x-\beta) と因数分解することができる.ここで \alpha+\beta は f(x) の x の係数の -1 倍であり,それは整数であるから \beta も整数となる.

いま f(1)=(1-\alpha)(1-\beta)=pq であり,1-\alpha=A,1-\alpha=B とおくと,A,B は整数で f(x)=(x+A-1)(x+B-1), AB=pq が成立する.

ここで p,q は相異なる素数であるから
\{A,B\}=\{\pm 1,\pm pq\}=\{\pm p,\pm q\}(複号同順)
となり,よって
f(x)=(x\pm 1-1)(x\pm pq-1),f(x)=(x\pm p-1)(x\pm q-1)(複号同順)
となる.整理して

f(x)=x(x+pq-1),(x-2)(x-pq-1),f(x)=(x+p-1)(x+q-1),(x-p-1)(x-q-1)

の4つである.

(2) (1)より m=4 であり,考えるべき 8 次方程式の解は(1)より \pm pq+1,\pm p+1,\pm q+1,\pm 1+1 の 8 つである.ここで p,q は相異なる素数であるから,これら 8 つは全て異なるので.これら 8 つの総和を計算すると 8 となり,これは p,q によらない.