[別館]球面倶楽部零八式markIISR

東大入試数学中心。解説なので解答としては不十分。出題年度で並ぶようにしている。大人の解法やうまい解法は極めて主観的に決めている。

1976年(昭和51年)東京大学-数学(理科)

2023.08.12記

[1] 負でない実数 rl に対して,xy 平面上の曲線
y=\left\{\begin{array}{ll}
x^2 & (0 \leqq x \leqq r) \\
r^2 & (r \leqq x \leqq l+r) \\
(x-l-2r)^2 & (l+r \leqq x \leqq l+2r)
\end{array}\right.
を考え,
これを x 軸のまわりに回転してできる回転体の体積を V とする.r^2l の和が正の定数 c になるように rl を変化させるとき,
V の最大値を与えるような rl の値を求めよ.

[2] 時刻 t=0 に原点を出発し,xy平面上で次の条件(i),(ii) に従っていろいろに運動する動点 \mbox{P} がある.

(i) t=0 における \mbox{P} の速度を表わすベクトルの成分は(1,\sqrt{3}) である.

(ii) 0\lt t\lt 1 において,\mbox{P} は何回か(1 回以上有限回)直角に左折するが,そのときを除けば \mbox{P} は一定の速さ 2 で直進する.(ただし,左折するのに要する時間は 0 とする)

このとき,時刻 t=1 において \mbox{P} が到達する点を \mbox{Q} として,\mbox{Q}の存在しうる範囲を図示せよ.

[3] 0\lt t\lt 1 であるような t のおのおのの値に対して,x の関数 f(x)=\dfrac{x+t}{x(1-tx)} を考える.

(i) 区間 0\lt x\lt 1 において f(x) の最小値を与える x の値 \alphat に関係して定まる数である.t0 から 1 に向って動くとき,点 (\alpha,f(\alpha)) はどのように動くかを図示せよ.

(ii) 0\lt x\leqq t において f(x) の最小値を与える x の値を \beta とする.t0 から 1 に向かって動くとき,点(\beta,f(\beta)) はどのように動くかを図示せよ.

[4](新課程)点 \mbox{P}(x,y)xy 平面上の円 C:(x-5)^2+(y-5)^2=r^2r>0)の上を動く動点である.このとき点 \mbox{P} の点\mbox{A}(9,0) に関する対称点を \mbox{Q} とし,また点 \mbox{P} を原点 \mbox{O} のまわりに正の向きに\dfrac{\pi}{2} だけ回転した点を \mbox{R} とする.点 \mbox{P} が円 C の上を動くときの線分 \mbox{QR} の長さの最小値 f(r) と最大値 g(r) とを求めよ.また f(r)0 となるような r の値を求めよ.

[4](旧課程)xy 平面上に3つの円 ABC があって,それぞれ
A:x^2+y^2=9
B:{(x-4)}^2+{(y-3)}^2=4
C:{(x-5)}^2+{(y+3)}^2=1
で表わされる.
この平面上の点 \mbox{P} から円 ABC に接線がひけるとき,
\mbox{P} からそれらの接点までの距離をそれぞれ \alpha(\mbox{P})\beta(\mbox{P})\gamma(\mbox{P}) とする.このとき
{\alpha(\mbox{P})}^2+{\beta(\mbox{P})}^2+{\gamma(\mbox{P})}^2=99
となる点 \mbox{P} の全体が作る曲線を図示し,その長さを求めよ.

[5](新課程) z 軸を軸とする半径 1 の円柱の側面で, xy 平面より上(z 軸の正の方向)にあり,平面 x-\sqrt{3}y+z=1 より下(z 軸の負の方向)にある部分を D とする.D の面積を求めよ.

[5](旧課程)点 \mbox{P}xy 平面の原点 \mbox{O} を時刻 t=0 に出発して,x 軸上を正の向きに動く.時刻 t において
x\mbox{軸}\mbox{曲線}y=\dfrac{x^2+1}{x+1}y\mbox{軸}\mbox{P}\mbox{を通って}y\mbox{軸に平行な直線}
で囲まれた図形の面積を S とする.\mbox{P} が点 (x,0) を通過するときの S の変化率\dfrac{dS}{dt}x^2+1 に等しいという.このとき St の式で表わせ.ただし \mbox{P} の座標は時刻 t微分可能な関数とする.

[6](新課程)\begin{pmatrix}0 & 0 \\ 0 & 0 \end{pmatrix}=O\begin{pmatrix} 1 & 0 \\ 0 & 1 \end{pmatrix}=Iとかく.
実数 ab に対し A=\begin{pmatrix}0 & a \\ 1 & b \end{pmatrix} とおく.
いま xI+yAxy は実数)の形に表わされる行列全体からなる集合を R とし,R から O を除いた集合を G とする.

(i) R に属する任意の2つの行列の積は R に属することを示せ.

(ii) G に属する任意の行列が逆行列をもつとき,点 (a,b) はどのような範囲にあるか.これを図示せよ.

[6](旧課程)abcd を実数として f(x)=x^4+ax^3+bx^2+cx+d とおく.

(i) 方程式 f(x)=0 が4個の相異なる実根をもつとき,実数 k に対して,方程式 f(x)+kf'(x)=0 の実根の個数を求めよ.

(ii) 2 つの方程式 f(x)=0f''(x)=02 個の相異なる実根を共有するとき,曲線 y=f(x)y 軸に平行なある直線に関して対称であることを示せ.

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